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コールセンターでCRMシステムを導入するメリットや注意点とは?比較ポイントを解説

2023.05.30

コールセンターを設置している企業の中には、業務効率やスタッフの業務負担などを課題として掲げているところがあるのではないでしょうか。

コールセンターの課題を解決したい場合は、CRMシステムの導入がおすすめです。

そこで本記事では、コールセンター向けのCRMシステムについての説明をはじめ、CTIシステムとの違い、CRMシステムを導入するメリットや注意点をご紹介します。

そのほか、コールセンター向けのCRMシステムを導入する際の比較ポイントもお伝えするので、システム選びの参考にしてください。

コールセンター向けのCRMシステムとは?

コールセンター向けのCRMシステムとは?

CRMシステムは、Customer Relationship Managementの略称です。顧客情報を正確に管理したり分析したりできるシステムであり、マーケティングや販売で活かせます。

主に、顧客と良好な関係を構築したうえで利益を最大化させることを目的に導入するものです。

主な機能

CRMシステムの主な機能は、以下の通りです。

  • 管理機能:顧客のプロフィール、顧客とのやり取り、購買履歴を管理
  • 分析機能:顧客情報の分析
  • 顧客関係維持機能:顧客へのプロモーション、アフターケア
  • 情報共有機能:チャットや掲示板・ニュースなどでの情報共有
  • 検索機能:顧客情報や問い合わせ履歴、FAQなどを検索
  • FAQの作成機能:よくある質問と回答の作成、チーム全体での共有、外部公開
  • チケット管理機能:対応状況や社内外とのやり取りを管理
  • CTI連携機能:発着信データの電話番号との紐付け
  • データ分析や集計機能:問合せの内容や対応時間、各種データを分析・集計
  • ワークフロー機能:ワークフローで対応依頼や対応のステータス管理を実施
  • セキュリティ機能:操作ログの閲覧、アクセス制御など

システムの種類によって備わっている機能は異なりますが、管理機能や分析機能などは基本的に備わっています。システム上では顧客情報を扱うため、セキュリティ対策機能が十分備わっているものを選ぶと良いでしょう。

CTIシステムとの違い

CTIシステムは、Computer Telephony Integrationの略称です。コールセンターシステムを構成する要素の一つのシステムを指します。電話回線とネットワークをつなげるための技術が必要とされます。

CTIシステムの導入目的は、主にPCと電話を連携することです。顧客から電話での問い合わせが来たときには、あらかじめ接続されたヘッドセットでの対応が可能です。

またCTIシステムでは、CRMシステムと連携した情報をPCの画面上に表示したり、自動音声機能の活用で問い合わせ内容を振り分けたりできます。

コールセンターでCRMシステムを導入するメリット5つ

コールセンターでCRMシステムを導入するメリット5つ

コールセンターでCRMシステムを導入しようか迷っている方は、まず導入するメリットを確認しましょう。現在掲げている課題を解決できるか再確認するためにも、あらためてメリットを把握しておくと良いでしょう。

ここでは、コールセンターでCRMシステムを導入するメリットを5つご紹介します。

素早く対応できる

コールセンターでCRMシステムを導入すると、問い合わせに対して正しい情報提供などでスムーズに回答できるようになります。よくある問い合わせ内容をまとめておくことで、より素早く対応できるでしょう。

コールセンターのスタッフは、さまざまな問い合わせ内容に備えて、商品やサービスの知識、業界情報、専門用語などを覚える必要があります。しかし、すべてを覚えるには時間がかかってしまいます。

そこでCRMシステムを導入することで、商品の情報や顧客情報などをPCの画面上から検索できるので、完全に覚えておく必要がなくなるでしょう。

また過去のやり取りや購買履歴などを確認できるので、顧客に過去の問い合わせ内容を聞くなどの無駄なやり取りを省けます。

顧客満足度が向上する

CRMシステムを活用してスムーズに対応できれば、結果的に顧客満足度がアップする可能性があります。対応に手こずると、顧客満足度の低下につながる恐れがあります。

顧客満足度を上げる際には、相手が誰なのか事前に顧客情報を整理しておく、過去に問い合わせがあったのか調べておくことがポイントです。現在の状況を把握しておくことで、ヒアリングの時間を短縮できます。

また同じ顧客でも、そのときの担当スタッフが異なる場合があります。誰でも対応できるように、顧客情報を共有しておくことが大切です。

業務負担を軽減できる

CRMシステムの活用で、顧客情報や専門用語などをすべて覚える必要がなくなるので、スタッフの業務負担を軽減できる可能性があります。一人ひとりの負担が軽減されれば、結果的に業務の生産性や品質の向上にもつながるでしょう。

あらかじめ顧客情報が共有されているので、一から情報を聞く手間を省けスタッフだけではなく相手にとっても心身的負担の軽減にもつながります。

改善点を明確にできる

CRMシステムでは、顧客データや過去の問い合わせ内容などを分析できます。分析結果を活用することで、コールセンターの業務改善点や企業全体の改善点などが見つかるきっかけとなるでしょう。

たとえば、過去の問い合わせ内容の履歴からよくある質問をまとめたり、過去にあったトラブル時の対応内容から緊急時の対応方法をマニュアルに組み込んだりできます。

危機管理対応力が上がる

問い合わせした顧客情報や対応情報などが集約されているCRMシステムを活用すると、スタッフの危機管理対応力が上がる可能性があります。

危機管理対応力が上がれば、顧客満足度や企業の信頼度、好感度などもアップすると考えられます。

コールセンターでCRMシステムを導入する際の注意点2つ

コールセンターでCRMシステムを導入する際の注意点2つ

コールセンターでCRMシステムを導入する際、メリットだけではなく注意点も把握しておきましょう。

ここでは、コールセンターでCRMシステムを導入するときの注意点を2つご紹介します。

導入費用が高額になるケースがある

CRMシステムによって、備わっている機能や導入費用が異なります。高品質で備わっている機能が多ければ、その分導入費用が高額になるケースがあります。場合によっては、予算を上回ってしまうこともあるでしょう。

品質を求めすぎると導入費用が高額になる傾向にあるので、導入費用の相場を確認してから予算を決めることがポイントです。

導入が完了するまで時間がかかる

CRMシステムを導入する際、想定していたスケジュールよりも導入できるまで時間がかかってしまう恐れがあります。少なくとも導入を決断したその日に利用を開始するのは困難なので、あらかじめスケジュールを明確にしておきましょう。

コールセンター向けのCRMシステムの比較ポイント4つ

コールセンター向けのCRMシステムの比較ポイント4つ

コールセンター向けのCRMシステムを導入する際には、自社に合ったものを見つけるために数々のサービスを比較しましょう。システム選びで失敗しないために、比較ポイントを把握しておくことが大切です。

ここでは、コールセンター向けのCRMシステムを比較するときのポイントを4つご紹介します。

業務範囲に対応しているか

CRMシステムによって、対応できる業務範囲が異なります。企業の業務内容を具体的に何なのか明確にしてから、業務範囲に対応しているシステムを選ぶと良いでしょう。

一部の業務に対応できないシステムを選んだ場合、ほかのシステムを導入したり、紙でのデータ管理と併用したりしなければいけないケースがあります。

課題を解決できるように、まずはシステム化したい業務を明らかにしましょう。業務範囲に対応しているのか確認する際に、改善したい業務に対応しているのか優先して確認できます。

拡張性に優れているか

コールセンターで扱う顧客のデータ量が増えたり、規模が拡大したりするのに備えて、拡張性に優れているか確認しましょう。特に、さまざまな外部システムとの連携ができるものがおすすめです。

さまざまなシステム同士を連携すると、外部システムの情報をCRMシステムに引っ張り込んでPCの画面上に表示することができます。問い合わせを受けた際、柔軟な対応ができるメリットにもつながるでしょう。

また、コールセンターで役立つ機能を後から追加できるCRMシステムもおすすめです。必要に応じて機能を追加できるようになれば、システム自体を変更する手間を省けるだけではなく、長期的な利用も見込めるでしょう。

さまざまなサポート方法に対応しているか

CRMシステムの中には、電話やメール、Webの受付フォーム、チャット、SMS、SNSによる対応などが行えるものがあります。サポート方法の種類が充実していればいるほど、顧客にとって問い合わせのハードルが下がるでしょう。

チャットによる問い合わせは、有人オペレーターだけではなく、AIチャットボットに対応しているのかも確認してください。AIを活用することで、営業時間外の問い合わせにも対応できるようになります。

セキュリティ強化が可能か

顧客情報を扱うので、情報漏洩を防ぐためにセキュリティ強化が行えるかを確認しましょう。不正アクセスによる漏洩を防げるように、24時間体制で監視されているCRMシステムがおすすめです。

そのほか、自社でアクセス権限を設定できるのかも確認してください。アクセスできる方を限定することで、情報漏洩のリスクを最小限に抑えられるでしょう。

また近年では、クラウド型のシステムでもセキュリティ強化を実施しているものもあります。予算が限られている場合は、サーバーを管理する費用を省けるクラウド型がおすすめです。

まとめ

コールセンター向けのCRMシステムを導入することで、業務の効率化向上や顧客満足度アップなどのメリットが得られる可能性があります。

CTIシステムと組み合わせると、電話対応の業務改善が見込めます。

またCRMシステムを導入する場合は、業務範囲に対応しているか、セキュリティ強化ができるかなどの自社に合っているものを選ぶことが大切です。

ただし、導入期間が長引いたり導入費用が高額になったりするケースがあるので、事前に予算やスケジュールを明確にしてから導入すると良いでしょう。