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Webサイトのセキュリティ対策とは?怠るリスクや攻撃方法を解説

2024.02.27

Webサイトを運営していくうえで、セキュリティ対策を怠らないことが大切です。

そこで本記事では、Webサイトのセキュリティ対策方法や、対策を怠るとどうなるのかを解説します。

また、Webサイトのセキュリティを脅かす攻撃方法もお伝えするので、対策を行ううえで知っておきたい方はぜひ参考にしてください。

Webサイトのセキュリティを怠るとどうなる?

ここでは、Webサイトのセキュリティを怠るとどうなるのか5つの項目に分けて解説します。

個人情報が漏洩する

セキュリティが脆弱な場合、不正アクセス者がシステムに侵入しやすくなります。不正アクセス者は、顧客や利用者の個人情報にアクセスでき、それを盗み出す可能性があります。

セキュリティが十分でないと、データベースに対する攻撃が成功してしまう恐れもあるでしょう。データベース内に格納された顧客情報が不正に取得され、漏洩のリスクが高まります。

また、セキュリティが不足している場合、セッションIDが奪われてしまう恐れがあります。これにより、不正なユーザーがセッションを乗っ取り、本来のユーザーのアカウントへのアクセスが可能です。

サイト内の情報を改ざんされる

セキュリティが不足している場合、攻撃者によって不正なコードが挿入される恐れがあります。その結果、ユーザーが入力した情報が改ざんされたり、不正なサイトに転送されたりする場合があるでしょう。

セキュリティが脆弱であれば、攻撃者がサイトの管理者アカウントに不正アクセスする可能性が高まります。ページの内容や構成が不正に変更され、サイト全体が制御を失ってしまうことが考えられるでしょう。

また、サイトがセキュリティ対策に欠けている場合、攻撃者はサイトにマルウェアを導入し、ユーザーの端末に感染を広げるケースがあります。これにより、ユーザーのデバイスや情報が危険にさらされる恐れがあります。

企業のイメージダウンにつながる

セキュリティが脆弱であると、ユーザーや顧客は企業の信頼性が低いと感じてしまうでしょう。顧客は安全な環境で情報を提供してもらいたいと考えるため、セキュリティの不備は信頼を損なってしまいます。

セキュリティの不備が大きな被害をもたらすと、企業は社会的な非難を浴びてしまうでしょう。たとえば、顧客の個人情報が漏洩してしまうと、新規顧客やリピーターの獲得が難しくなってきます。

システム復旧に費用がかかる

セキュリティ侵害が発生すると、まず原因を特定するための調査と分析が必要です。場合によっては、セキュリティ専門家や専門のフォレンジックチームを雇用し、攻撃の手法や被害の範囲を把握するための作業を行う必要があります。

インフラストラクチャやアプリケーションが損傷した場合、それを修復するためにシステムの再構築や修復作業が必要です。これには技術者や開発者の作業時間やリソースが必要で、これらのコストが発生します。

また、セキュリティ侵害によってデータが損失した場合、バックアップからのデータの復旧や失われたデータの再作成が必要です。データの復旧には、追加のコストがかかります。

クライアントから損害賠償請求される

セキュリティが脆弱であると、クライアントの個人情報や機密データが漏洩するリスクが高まります。クライアントは損害を被り、漏洩したデータの不正利用によって経済的損失が生じる恐れがあるでしょう。

サイバー攻撃やセキュリティ侵害により、Webサイトが一時的または永続的に停止すると、Webサイトの種類によってはクライアントのビジネスに影響が生じてしまいます。売上減少や信頼性の低下などが損害の原因となります。

また、セキュリティが不足している状態でデータ漏洩やサービス停止が発生した場合、クライアントに法的な責任を問われるケースがあります。法的な請求により、企業は損害賠償や罰金を支払わなくてはいけないでしょう。

Webサイトの脆弱性を狙った攻撃方法

ここでは、Webサイトの脆弱性を狙った主な攻撃方法を3つご紹介します。

SQLインジェクション

SQLインジェクションは、不正なSQLクエリを組み込むことによってデータベースに対する攻撃を試みる手法です。

攻撃者は、WebアプリケーションのフォームやURLパラメータなどに不正なSQLコードを挿入し、データベースがこれを実行するように仕向けます。例えば、ユーザー名やパスワードの入力欄などが標的とされることがあります。

SQLインジェクションに成功すると、攻撃者はデータベース内の情報を取得、変更、削除することが可能になります。これにより、ユーザーの個人情報や機密データが漏洩する危険性があります。

ブルートフォースアタック

ブルートフォースアタックは、ユーザー名やパスワードなどを特定するために、総当たりで可能なすべての組み合わせを試す手法です。

攻撃者は多くの試行を行い、正しい組み合わせを見つけることで不正アクセスを試みます。手動で行われることもありますが、自動化ツールを使用して高速かつ大量の試行を行うケースもあります。

特に、Webサイトのログインページや、FTPサーバー、SSH接続、電子メールアカウント、オンラインサービスなど、各種の認証が必要なアカウントに対して行われることが多いです。

XSS

XSS攻撃は、Webページ上に悪意のあるスクリプトを挿入し、そのスクリプトを他のユーザーのブラウザで実行させる手法です。

被害者は意図せずに悪意のあるスクリプトを実行し、その結果として攻撃者がユーザーセッションを奪うなどの被害を受ける恐れがあります。

XSS攻撃には、Stored XSSやReflected XSSなどの種類があります。Stored XSSは、悪意のあるスクリプトがサーバーに保存され、ユーザーがそれを閲覧したときに実行されます。Reflected XSSは、攻撃者が作成したリンクなどをクリックしたときに、そのリンク先に悪意のあるスクリプトが含まれているものです。

Webサイトにおけるセキュリティ対策

ここでは、Webサイトにおけるセキュリティ対策を5つご紹介します。

サーバーOSやソフトウェアのアップデート

サーバーOSや使用しているソフトウェアは、定期的にセキュリティの脆弱性が発見されやすく、それに対応するためにアップデートやパッチを提供することが大切です。更新を行うことで、最新のセキュリティ対策が適用され、悪意ある攻撃からの保護が強化されます。

多くの場合、OSや一部のソフトウェアには自動アップデート機能が搭載されています。有効にすることで、定期的な手動操作を省き、セキュリティの更新を自動的に行えるでしょう。

また、アップデートを行う際には、事前にバックアップを取得しておくことが重要です。アップデートがシステムに影響を与える可能性があるため、問題が発生した場合には迅速に元の状態に戻せるようにしておくべきです。

CMSのアップデートやセキュリティ強化

CMSベンダーは、定期的にセキュリティの脆弱性への対応や新機能の追加を目的としたアップデートを行うことが大切です。アップデートを適用することで、既知の脆弱性への対策が行われ、サイトのセキュリティが向上するでしょう。

CMSには、プラグインやテーマなどの拡張機能があり、利用しているすべてのコンポーネントを最新の状態に保つことが重要です。古いプラグインやテーマが未修正のまま使用されると、それが攻撃の対象になる恐れがあります。

また、CMS向けに提供されているセキュリティプラグインを導入することで、不正なアクセスや攻撃からの保護の強化が可能です。これらのプラグインは、セキュリティの設定や監視、不正アクセスの検知などを行います。

WAFの導入

WAFは、Webアプリケーションに対する悪意ある攻撃や不正アクセスから保護するための仕組みを提供します。例えば、悪意のあるコードや攻撃パターンをフィルタリングしたり、許可されていないアクセスや不正なトラフィックをブロックしたりするものがあります。

WAFは、SQLインジェクション、クロスサイトスクリプティング(XSS)、クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)などの一般的な攻撃から保護します。Webアプリケーションの脆弱性が悪用されるのを防ぎ、未知の脆弱性に対しても一時的な対策を実施することが可能です。

クラウドベースのWAFサービスを利用することで、インフラストラクチャの変更なしにセキュリティを向上させられるでしょう。一方で、オンプレミス環境にWAFを導入する場合は、専用のハードウェアやソフトウェアを導入して設定を行う必要があります。

パスワードポリシーの設定

パスワードは長さ、大文字小文字の混在、数字、特殊文字の使用など、複雑性を備えるべきです。簡単に推測されない強固なパスワードを生成することが重要です。

パスワードの有効期限を設定することで、定期的な変更を促し、パスワードを特定されにくくします。過去に使用されたパスワードを再度利用できないようにすることで、セキュリティを向上させられるでしょう。

また、ユーザーに対して二要素認証を使用することを奨励しましょう。これにより、不正アクセスをより効果的に防ぐことができます。

脆弱性診断やペネトレーションテスト

脆弱性診断は、システムやアプリケーションのコード・構成・セキュリティポリシーなどを審査し、潜在的なセキュリティの脆弱性を特定します。診断結果に基づいて、システムやアプリケーションの修正や強化が行われます。

ペネトレーションテストは、エシカルハッカーが実際の攻撃者の視点からシステムやアプリケーションに侵入を試みる手法です。これは自動化ツールと手動テストの組み合わせで行われ、実際の攻撃を模倣し、潜在的な攻撃ベクトルを特定します。

脆弱性診断とペネトレーションテストは、Webサイト全体や特定のアプリケーション、ネットワークなど、対象となる範囲を明確に定義します。これによりテストの効果的な実施が可能となるでしょう。

また、セキュリティ状況は常に変化するため、脆弱性診断とペネトレーションテストは定期的かつ継続的に行うと良いでしょう。新たな脆弱性や攻撃手法に対処するために、定期的なテストと更新を行うことがポイントです。

まとめ

Webサイトのセキュリティを怠ると、個人情報が漏洩したりサイトが改ざんされたりと、深刻な事態となる恐れがあります。

攻撃者は、SQLインジェクションやブルートフォースアタック、XSSなどの手法を利用し、脆弱性を突いて侵入します。

セキュリティ対策は不可欠で、サーバーのアップデートや強固なパスワードポリシー、セキュリティソフトの利用などが重要です。

さらに、脆弱性診断やペネトレーションテストを実施し、定期的なセキュリティチェックを行うことでリスクを最小限に抑え、信頼性の高いWebサイトの構築を実現できるでしょう。